2024/11/10 21:00

【人生の転換点になったカバン】
goro's(ゴローズ)というブランドをご存じでしょうか?
かなり前の話なのですが、奇跡のカバンと出会ったのです。忘れもしない高校1年生のときでした。

【goro'sの鞄に一目ぼれ】
ゴローズはおそらく1970年代ころから今も原宿に店を構えシルバーアクセサリーで特に有名なお店です。今や入店さえすることが困難なお店なんだそうですが・・・。高校1年生の私はゴローズの革のカバンの存在感と質感のすばらしさに一目ぼれして、小遣いを全てつぎ込んで買うことになります。それまで、革のカバンと言えば小学校のランドセルや中学生の学生鞄くらいしか触ったことがなかったのですが、goro'sのカバンの持っている佇まいやフォルム、そして何より革の質感のすばらしさに心を奪われてしまったようです。

【鞄づくりを始める】
茨城の家に帰った私は、カバンを撫でまわし、あちこちひっくり返して、「どうやって作るのだろう?」とすでに作る気満々で試行錯誤がはじまります。それから小学校の家庭科の授業でならったなみ縫いや本返し縫い(笑)で革に立ち向かおうとしても歯が立たず途方にくれました。現在のようにyoutubeなどはなく、周りに作り方を知っている人もなく、膨大な時間をかけすべて手探りで苦労することになります。その時に作成したカバンが、半世紀近くの時間を経て今も現役です(笑)。取っ手はさすがに付け直してます。今見直してみても、高校生が値の張る革を手に入れ、良く丁寧に縫ったなと感心です。初めてとは思えないほど丁寧で正確な運針は、正直現在でもなかなかまねできません。

(写真は、半世紀近く前に作った初期の鞄で、現在の写真です)